ゲーム理論の混合戦略・行動戦略
戦略型ゲームでの混合戦略の用い方
各戦略を選択する確率を
とおく.ただしプレイヤーが二人の場合,.i,jの期待利得を求める.i,jの期待利得を最大化される条件を求める.を満たす条件が,混合戦略でのナッシュ均衡となる.ただしはyを所与とした時のxの最適反応戦略を指す.
局所戦略
展開型ゲームの角情報集合で,どのような選択肢をどのような確率でとるかを定める戦略のこと.そこで選択される確率は全体ゲームでの混合戦略ではない.つまり局所戦略では,一つの情報集合で選択できる選択肢を選択する確率の和が1になっている.
行動戦略
全ての局所戦略をまとめた局所戦略の組のこと.純粋戦略の確率混合である混合戦略よりも,それぞれの情報集合での選択肢を確率的に混合する局所戦略,行動戦略の方が展開型ゲームには適合的である.
部分ゲーム完全均衡(SPE)における混合戦略
戦略型ゲームと同じ手順で,各部分ゲームにおける局所戦略を求める.局所戦略に基づいてサブゲームのナッシュ均衡を求める.部分ゲームをナッシュ均衡を満たす戦略の組へと縮約した縮約ゲームを考えて,より上位のサブゲームを解く.こうして全ての部分ゲームを解けば,SPEが導出できる.
参考文献
武藤滋夫(2001)ゲーム理論入門. 日経文庫,242頁.