閑話休題

ブログの効能と言わば何ぞ其れ日々の由なし事の記帳に限らんや

映画感想:スタンドバイミー

あらすじ

作家ゴーディ・ラチャンス(リチャード・ドレイファス)が、遠い過去の日を思い起こすきっかけになったのは、ある新聞記事に目を止めたことだった。“弁護士クリス・チャンバース刺殺される”――。オレゴン州キャッスルロックは人口1200あまりの小さな町。12歳のゴーディ(ウィル・ウィートン)は、文章を書くことに才能の片りんをのぞかせる感受性豊かな少年だった。彼には春に小学校を卒業以来、いつも一緒の3人の仲間がいた。リーダー格のクリス(リヴァー・フェニックス)、大きなメガネをかけたテディ(コリー・フェルドマン)、ちょっとスローなバーン(ジェリー・オコネル)。性格も個性も違う4人だが、木の上に組み立てた小屋の中に集まってはタバコを喫ったり、ワイ談をしたり、少年期特有の仲間意識で結ばれていた。が、そんな彼らもそれぞれ家庭の問題をかかえている。ゴーディは、出来のよかった兄(ジョン・キューザック)の事故死以来、両親がショックで立ち直らず、彼を邪剣にしており、クリスは、アル中の父、グレた兄という家庭環境の中で将来に不安を感じ、またテディは、ノルマンジー作戦の英雄だったが今は精神を病んでしまっている父へ屈折した想いを抱いている。ある日、バーンが耳よりの情報を持ってきた。ここ数日、行方不明になって話題となっている少年が、30キロ先の森の奥で列車にはねられ、その死体が野ざらしになっているというのだ。バーンはそれを、彼やクリスの兄たちがメンバーとなっている、エース(キーファー・サザーランド)をボスとする不良グループの会話から盗み聞きしたのだ。死体を発見したら町の英雄になれる!キャッスルロックという小さな世界しか知らなかった少年たちにとって、それは初めて体験する大冒険だった。テディが走ってくる列車の前に立ちはだかろうとしたり、鉄橋を渡ってる時に列車に追いかけられたり、また、沼でヒル攻めにあったり、この旅は少年たちにとって度胸だめしの性格を帯びていた。野宿の夜、交代でクリスが持ってきた拳銃を手に見張りをする。クリスはゴーディと2人きりになった時、自分の将来に希望はないが、ゴーディのものを書く才能を何とか守ってみせると優しく語りかける。翌日、4人はついに死体を見つけた。だが、そこヘエースたち不良グループが死体を横取りしようと現われた。テディとバーンは逃げ出すが、クリスは毅然とした態度で立ち向かった。怒ったエースはナイフでクリスを刺そうとした瞬間、ゴーディが拳銃をエースに突きつけた。少年たちの気迫に押されてエースたちは退散した。冒険は終わった。4人はそれぞれ帰路につく……。以来、バーンとテディは徐々に仲間から離れていくようになった。その後、クリスは一念発起して弁護士になり、ゴーディは作家になったのだった――。今、ゴーディはあの時のような友だちを2度と持つことはなかった、と思い出にひたるのだった。
出典:スタンド・バイ・ミー | Movie Walker

感想


本作は,観客ほぼ全員が自分の体験に引き直して郷愁に浸ることの出来る映画である.
みんな誰しもが必ず持っている経験をモチーフにした作品だからこそ、少年・少女時代のノスタルジーを引き起こすのだ.
本作は一見冒険を通した成長の物語のようにみえるが,終わりの物語だと気づかされるのは最後のシーンである.冒険を終え,皆がおのおのの道へと歩を進める.まるでかれらのその後の人生を暗示するかのように。

そして最後にSTAND BY MEが出てくる
非常にノスタルジックな心持になる.社会に組み込まれることなく,イノセントな輝きを放っていた少年時代の終わりをいやがおうにも感じさせられる.
そう気づいた時観客は皆、もう戻ってこないとは分かっていながらも自らの少年・少女時代を追体験せざるをえない.この追体験が生み出す郷愁こそが,本作を多くの人にとって忘れ得ぬ特別な作品たらしめているのだろう.

...しかしそうは書いてみたものの、僕自身の経験を思い出してもゴーディたちのような冒険をした記憶は一向出てこない。果たしてこの冒険物語を「そういえばこんな時代あったな」と自分の体験に引き直して感慨に耽ることのできる人はどのくらいいるのだろうか?もし大半がそうであるならば「ああ、悲しき哉我が半生!」


本作は「死」の意味を考える上でも重要な示唆を提供する.死が持っている意味って何だろうか,と.
人生の悲しさ、虚しさ、「ここが人生のゴールか……」という無力感、無限だと思っていた世界の、人生の大きさを知ってしまったが故の虚しさ。それを知ってしまった人間は,現実の世界に生きるほかないのだ。

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