閑話休題

ブログの効能と言わば何ぞ其れ日々の由なし事の記帳に限らんや

映画感想:96時間

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全体的な感想

話が単純.
要は観客がハラハラしたいアガリたい!という欲求にストレートに答えてくれる.

はっきり言ってこの映画はネタバレ下としても価値が減じる事は決してない.結論は見る前から大体分かっているし,そもそもこの映画にとってストーリーなど存在しなくても良い添え物に過ぎないのだから.

そこが好き嫌いが分かれるところではあるだろう.wikipedia:リュック・ベッソンの作品でいえばwikipedia:TAXiなどもそんな感じ.大抵の人はダニエルがタクシーをぶっ飛ばしているところしか覚えていないが,それでも名作として強烈に記憶される.映画の筋は決して名作の必要条件ではないのだ.
そういった意味ではこの映画は,wikipedia:井筒和幸監督作品にもにた開き直り,「おもろかったらそれでええやん!」という素直さが感じられる.「おめえら小難しい作品ばっかり評価しようとするけど,ホントはこういう映画が欲しいんだろ!」的なね.

不満

狭い路地でのカーチェイスなどあるものの,イスタンブル感があまりない.
あとは主人公の軽率さ(良くいえば人間くささ)で,事件が拡大していくというのもさめる要素.最初にリーアムニーソンが元家族を危険な仕事場に呼ばなければ彼女達が心の傷を負う事はなかったはず.だからいくらリーアムニーソンが頑張って元家族を救おうとしていても「オメーが悪いんだろ!死んで詫びろや!」というふうにしか思えず,さめた目線でしか見られない.つまりこの映画はリーアムニーソンが自信の失敗により発生した損失を現状フッキさせようと奮闘する映画でしかないので,見ている側としては敗戦処理の様子を見させられているだけとしか感じられない.
これは織田裕二主演のフジテレビ映画「アマルフィ--」にも見られる構造である(もちろん「踊る--」シリーズにも).

wikipedia:それでも好きだよ

以上の欠点を踏まえても尚,この映画が良作だと思えるのは,短い時間で,緊迫感のあるシーンを途切れる事なく見せてくれるからだ.本作では舞台設定の説明もそこそこに,すぐにリーアムニーソンとその元家族が囚われの身となり,そこからの脱出劇へと物語は移行していく.登場人物の行動は,生きるか死ぬかに直結する決断の連続であり,興奮必至である.クライマックスの後も,余計な釈はとらずに,追っ手を振り切った後に物語はすぐに終了する.上映時間92分.2時間半を越える映画が珍しくない昨今,なんとも潔い時間設定である.ここでもやはり,「おもろかったらそれでええやん!」という井筒イズムのようなものを感じてしまう.

以上感想を総括すると,

  • テンションの上がるアクションシーンが満載でそれ以外の要素は極力省かれているので,純粋にアガる
  • 同時に細かい状況の説明や,ストーリー性も省かれているので,物語としては「?」となる部分が多い.
  • それでも好きだよ(「だっておもろいやん,この映画!」)

ということになります.う〜ん,過大評価し過ぎなのかなwww

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